
2011年6月1日Vol.27
大学にとって「お客さん」とはいったい誰なのだろう。「客」とは提供するサービスに対価を支払って購買してくれる存在。学生がそれであるかのように思いがちだが、彼らが直接対価=授業料などを支払っているケースは稀であろう。つまり今月のテーマである保護者が大学にとっては真の「お客さん」ではないだろうか。入試を受けるための受験料、入学金、卒業するまでの授業料を納めると自動車が一台買えるほど。そんな大学選びに重要な役割を果たすキャスト、「保護者」に向けたコンテンツに注目してみた。
掲載内容はオーソドックスながら、すべての訪問者別ページにおいて「どんな情報をお探しですか?」と口語で問いかけている。webサイト制作に携わる者としては見習いたい丁寧さである。
ありがちなタイトルとテキストリンクだけでなく、リンク先ページの内容を短い文章で紹介している。端的に内容を伝えることは難しく、それができることに巧みさを感じる。
学長からの「父母へのメッセージ」。訴求対象を保護者に絞ったメッセージを他の大学で見ることは稀である。その他にはやはりお金にまつわる内容が占めている。
学費と並んで保護者としては気になる就職への取り組みへのリンクを配している。
生涯学習へのリンクがされているのは、保護者を違った意味での「お客さん」ととらえているのだろうか。
保護者会のブログがあり、活動報告や学生の動向を伝えている。また、寮・下宿相談室サイトがユニーク。保護者にとっては、学生の生活環境も大学選びのポイントだ。
保護者の関心事のひとつ「就職」を強く意識しているのだろう。それを全面に押し出したデザインが目をひく。むすびに「就職には保護者の協力が必要」と、保護者向けの就職ガイドブックを紹介している。保護者が過保護になっているといわれるからこそ、存在意義のある一冊だ。
昨夏、とある大学のオープンキャンパスの大学説明で、職員が高校生を前に大学を卒業するまでにかかる費用を明示して、「進学はあなただけではなく、家族すべての問題です。」と説明していたことが強く印象に残る。オープンキャンパスは大学を詳しく知る絶好の機会。近い将来の大きな投資のために、大学ホームページや大学案内だけでなく、保護者にも直に情報を収集していただきたい。
いつオープンキャンパスが開催されるのか、その情報がたくさん掲載されているサイトがある。
キャンパス アサヒ・コム「オープンキャンパスガイド」:http://www.asahi.com/opencampus/
文責:編集部(小田切警視)
ページ制作:編集部(ワイン刑事)